悪名高いフラット為替とは?

悪名高いフラット為替とは?

近年、日本の大手銀行は中堅・中小企業向けのデリバティブ商品(金融派生商品)の販売に力を入れているそうですがリスクをよく理解しないまま契約し、その後の相場急変で思わぬ損失を被り、倒産してしまう企業が跡を絶たないようです。為替をこれから始めるの方にはなじみがないかもしれません。

 

フラット為替に関する問題提起

 

その典型的なデリバティブ商品の一つに「フラット為替」というものがあります。今から5年くらい前の円安の時代に盛んに販売された仕組み商品で、簡単に言えば、5年とか10年にわたって、毎月一定額ずつ、現在より有利な水準でドルを買うことができる契約です。毎月同じレートでドルを買うため、フラット為替と呼ばれています。

 

たとえば、今ドル円が120円だと思ってください。円安で支払金額が膨らんでいる中堅・中小の輸入企業にとって、「5年間毎月110円でドルが手当てできる」という商品は一見魅力的です。しかしこの「割引」は何のことはない、日米の金利差から導かれる長期のスワップ幅(ディスカウント)を先食いしているに過ぎません。

 

たとえば、日米金利差が仮に4%とすると(計算を簡単にするため1年から5年まで同じ金利差とします)、1年後から5年後のフォワード(スワップを引いた先渡しレート)は以下のようになります。

 

1年後 120-(120X4%)=115.20
2年後 120-(120X4%X2)=110.40
3年後 120-(120X4%X3)=105.60
4年後 120-(120X4%X4)=100.80
5年後 120-(120X4%X5)=96.00

 

普通に先物予約をすればこのように先に行くほどドル買いのレートが安くなるわけですが、これを平均して一つのレート、たとえば110円に統一するのです。こうすると、最初の2年間は確かに実勢より安くドルを買えますが、3年後からは実勢より不利なレートでドルを買わなければならないことになります。

 

しかし中堅・中小企業は「今」が苦しく、とにかく目先だけでも安くドルを買いたいため、こうした商品に飛びついてしまうわけです。しかも上記のレートを単純平均すると105.60円になりますが、これを110円で仕切ることにより、銀行は大きな鞘を抜くことができます。

 

円高で為替差損が膨らんだとしても、企業側にも「魚心」があったわけですから自業自得と言えなくもないですが、問題は見栄えを良くするためにさらに仕掛けをつけているケース。たとえば、上記の5年のフラット為替で、110円ではなく105円でドルを買うことができるかわりに、ドル円が100円を割れたらドル買いの金額が2倍になるという条件がついている場合です。100円でノックインする105円のドルプット売りを埋め込んであるわけですが、円高で差損が膨らむうえに、高いレートで予定の倍のドルを買わなければならないわけですから、企業にとっては莫大なリスクになります。

 

こんなリスキーな商品が5年くらい前には全国の中堅・中小企業にバンバン販売されていたというのだから驚きです。最近の円高でこうしたトリガーが発動し、本業でカバーできない損失を被り倒産する企業が相次いでいるとすれば、リスクをしっかり説明せずに販売した銀行の責任も小さくありません。今後はこのような商品をめぐって銀行と顧客の間での法的争いが増えることになるでしょう。

 

また5年前にはまさかないと思われていた円の最高値付近(79.75円)にはこのようなトリガーが山ほど埋め込まれ、「地雷原」のようになっています。今後円高がさらに進んでデリバティブの地雷が連鎖的に爆発し、死者累々ということにならなければいいのですが・・・

ピボット指数で為替相場予想

基準値は、前日の高値、安値、NY市場の終値をもとにしています。

 

H:ハイ・ブレイクアウト・ポイント(新しいトレンドの発生の可能性)
R:レジスタンス(上値の目途)
S:サポート  (下値の目途)
L:ロー・ブレイクアウト・ポイント(新しいトレンドの発生の可能性)

 

 

 <ドル/円><ユーロ/円><ユーロ/ドル><ポンド/ドル>
H    82.661   114.260     1.39874   1.64016
R2   82.365   113.569     1.39069   1.63413
R1   81.992   112.424     1.37696   1.62400

 

基準値 81.696   111.733    1.36891  1.61797

 

S1   81.323   110.588     1.35518   1.60784
S2   81.027   109.897     1.34713   1.60181
L    80.654   108.752     1.33340   1.59168

ちょっと一息コラム

このところ連日話題になっている大相撲の八百長問題。以前から度々噂はあったものの、やっぱり「火のないところに煙は立たない」。事実を認める力士も現れて本当にがっかりです。そして『白星』には1回あたり20万〜30万という値段までついたというから、またまた驚きですよね。

 

星と聞いて、以前忘年会の景品で「星に名前を付ける権」というものをもらった友人を思い出した若葉。気になったのでどういうものなのか聞いてみたところ、オーストラリアの天文台と契約して、まだ名前の付いていない星に好きな名前をつけるというものだそうで、付けた名前はその天文台で永久に記録・保存されるんだとか。その他に名前を付けた星の由来や観測写真が入った登録証明、その星の観測手引き、キーホルダーやメッセージカードなど沢山のオプションがついていて、なかなか気が利いてるんだよ〜と言ってました。(残念ながら星の名前は「恥ずかしいから」という理由で教えてくれませんでしたが。)

 

とてもロマンティックですが、お値段は3万円前後。『白星』よりは安いけど自分で買うには勇気が要ります・・・。でもプレゼントでもらったら嬉しいかも♪今度友人の結婚式や出産のお祝いには「星に名前を付ける権」、ぜひ検討してみたいと思います!

【FXの注意事項】2月4日(金)日本時間22時30分に予定されております米国雇用統計の発表に際し、外国為替市場が大きく変動することが予想され、各FX業者が提示する取引レートにつきましても、スプレッドが通常時よりも拡大する可能性がございます。従いまして、成行注文発注時における「マーケットレンジ」及び「ベストアベイラブル」については、市場環境により、成立したレートが注文時のレートと異なる場合があり、また文の全部或いは一部が成立しない可能性がございます。また、FX投資家の方が、取引レートを設定する逆指値注文等につきましては、約定方式が「ベストアベイラブル」方式となるため、設定したレートとは大きく乖離して注文が成立する場合がございます。なお、取引レートはカバー取引先の銀行の提示レートに基づき供給された、BBO(ベスト・ビット・オファー)レートを提示しておりますが、市場の流動性が確保されない場合、BBO以外のレートで約定する可能性がありますのでご注意ください。